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人生初の夏山縦走単独行。食糧すべて持参の山小屋泊。登山ブログっぽく書いてみますね。
Day1 蓼科山
高速バスの運転手さん、いい人なんだけど。あり得ないが道を間違える。予定より大幅に遅れて登山口に到着。
山小屋に着くのが遅くなると思うと焦った。これが敗因の一つ。
登り始めると下山者が山ほど降りてくる。「登り優先」のマナーをみんな守ってくれるんだけど、そのたびにこっちも早く登ってあげないと、と気を遣って自分のペースで歩けない。これがもう一つの敗因。
「馬返し」「懺悔坂」ってな名の地点を通過。その名の通り、かなり急な勾配。しかもザックの重さは11Kg。へばってしまった。疲労を通り越して、頭痛と吐き気。
やっと下山客がいなくなってほっとしたらガスってくる。何も見えない。また焦った。これがもう一つの敗因。
今から思うときちんとベルトを確認したりする余裕なく登ってた。これがさらなる敗因。岩場になり、ザックの重みで左右に振られ重心のバランスを保つのが難しくて、ひやっとする瞬間が何度もあった。いったいいつまで続くの、もうだめだ、と思った頃やっと山小屋が見えた。
山小屋のご主人にあいさつし、荷物を置いて頂上まで行って戻ってきたら突然豪雨。
「よかったね、降る前に着いて。ラッキーだねえ。」
と感心される。うん、いい方に考えよっと。
人生初の山小屋泊まりは貸し切りでした。客はワタシだけ。ご主人はわたしのルート計画を聞き、ここはこうした方が、とか、このルートよりこっちが面白い、とか、いろいろご提案いただき、翌日、出発の際もずうっと玄関で見送っていてくれました。うれしかった。全行程2h15m。
Day2 蓼科山〜大河原峠〜双子池〜亀甲池〜北横岳
朝から雨。雨の中この岩場をしかも下るのか、と思っただけで憂鬱に。慎重。だけを考える。岩場が終わったときにはバンザイしました。
その後はずっと雨の森と苔と池。
神秘ですね。
しかもそんなにきつい高低差がない。
亀甲池からは荒れた登山道をひたすら登る。昨日の直登とは違い、まいていくので、果てしなく長い。木々に囲まれているので眺望がなく、森の中をひたすら彷徨う感覚。ようやくごうごうと風の音が近づいて稜線が近い予感。北横にでる。しかしあたり全部雲。眺望は無し。残念。山小屋で雨具を乾かしてたら薪ストーブどんどんたいてくれた。おかげさまで一晩で乾いた。濡れたもの身につけるのってつらいもん。助かりました。全行程7h30m。
Day3 北横岳〜縞枯山〜茶臼山〜丸山〜高見石
朝焼け。準備運動がてら北横まで行ってきてごらん、と山小屋のご主人に言われ行ってみる。雲海。生まれて初めて見た。美しい!
だがその後すぐしとしと雨降り出す。
縞枯、茶臼、どちらも展望台があるが素通り。だってどうせ何にも見えないもん。でも、朝陽が当たって基本的に雨ってきのこには最高のコンディションなんですよね。だんだん登山からきのこ探しにシフトしてくる。
おかげでペースが相当のろくなる。
でも、雨の中黙々とただ歩くより、きのこ探しながらの方が、宝探しみたいでテンションは上がる。
あぶらしめじと編み笠茸を見つけお昼のインスタントそばに投入。うまい!
午後だんだん天気は回復。
夜は降るような星。明日は期待できそう。全行程7h30m。
Day4 高見石〜白駒池〜ニュウ〜中山峠〜黒百合平
晴れてる!早朝、岩場をちょこっと登ってご来光を見る。また雲海。池は雲を全て映そうとがんばってる。美しい。
この頃から膝がけっこう来てる感あり。一日目にやってしまったのだがどんどん痛みが増してくる。そのかわりザックの食料が減り、まあ背負ってやってもいいわ、くらいの重さになった。(とはいえ最終的に帰宅後に家で計ったら7Kg)
この日はとにかくのんびり行く、をメインテーマにした。
白駒池からまたもや森の荒れた登山道。
昨日もさんざん歩いたよ、こういうとこ。と、ぼやきたくなった。ルートがわかりにくく、戻ったり大回りしたり、を繰り返す。ムダに歩くと疲労が増す。
そのうちなんか風の音がするぞ、と思ったら。ぱっと森が消えドラマティックに稜線。感動した。
人生でいちばん美味しいシーフードヌードルだった。
昼過ぎには黒百合に着き、山小屋でビール。この日、団体さんがやってきて、山小屋は大混雑。話に聞いたことのある知らない人と肩を並べて寝る状況を体験。こういうとき自炊だと好きな場所で静かに食べられるからいいな。全行程6h。
Day5 黒百合平〜東天狗〜西天狗〜中山峠〜渋ノ湯
天狗までずっと稜線を歩く。
眺めがいいな。森の中を歩くのとはまた違う。稜線歩きの気持ちよさってこれなんだな、と納得。
どんどん眺望が変化し、
晴れてた山が一転して怖い顔したり、
稜線は何もかもが激しい。
帰りはきのこにうつつを抜かしすぎ、遅くなってしまった。
温泉で4日ぶりにお風呂に入り、インスタントとレトルトとフリーズドライ以外のものを口にして、超幸福でした。全行程9h。(遅い!)
山登りって、一つ一つの局面で丁寧に対処する。これに尽きるのかも。どんなときにもベストを尽くす。まあこれでいいか、とか、ちょっぴり手抜き、とか、そういう態度に出ると必ずよくない結果をもたらす。それはもうクリアに。
山に登ると人生のいろんなこと考える、という方々もいるようですが、ワタシは何も考えないな。お腹空いた、そろそろお昼?とか、この花なに?とか、この岩は右から登る、それとも?とか。その場その場のことしか考えない。暗くなると眠り、夜が明けると歩く。
山が好きかどうかもわからない。どうして足が棒になるまで歩いて喜んでるんだろう。わからない。
わからないことばかりの五日間でしたが、楽しかった!それでいいじゃん。
久々の渓流。
もう仕掛けの結び方すっかり忘却してました。できるかな。ちょっと不安。
そして初っぱなに熊を目撃し、かなり緊張が走りました。
山は深い。水は澄んでる。
水の中に入るだけで、もうココロが溶けそうです。
釣ってます。
釣れない場合は泳ぐ。
一日目はハヤ一匹だけ。
悔しいので二日目にリベンジ。藪こぎして人の入らないポイントへ。
魚に姿が見えないように匍匐前進で河原を移動。
尺ヤマメ!
放流河川じゃない川で尺を釣るのは大ラッキー。だそうです。そのへんイマイチわかってないワタシですが、大きいとやっぱうれしい。
三日目は初めての鮎の友釣り。竿も長いし水も深いし、おとり鮎に翻弄されて、流れる水の中を右往左往。飼い犬の散歩で犬に引きずられながら走る頼りない飼い主のようなカッコでした。一匹かかったもののばらしてしまった。
釣りは狩猟なので、釣ってるときはそのことしか考えない。ポイントやキャスティングや水深のことしか考えない。景色とかあんまり見てない。写真も正直あんまり撮ってない。
でも、あとで思い返すと目に焼きついて残ってる。山や森や水の色。ぜんぶ。美しかった…。
初心者なんで凡ミス続出で、こりゃ修行を積まないとダメだと実感しました。今年はきちんと練習します!との決意をここで表明します。