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バルセロナ#1


バルセロナがタイトルにつく歌を昔作りました。
行ったことないからイメージだけで作った曲。

それ以来ずーっと行きたかった街に先日初めて行きました。
ガウディの建築を見に。(8日間ほぼガウディのみに費やしました)

奇想天外とかグロテスクとかアールヌーボーとか、いろいろ言われる彼の建築ですが、実際見てみると人間的で暖かい建築でした。

クライアントとの間に誠実な関係がないとものが作れない人なんだろうなあ。
でも、そのクライアントの求めるものにフォーカスを当てることができた瞬間に、作品の構想をキラッと全部思いついちゃう!みたいなインスピレーションの持ち方をしたんだろうなあ。

グエルさん家、バトリョさん家、それぞれ住人の好みとライフスタイルを考えて突きつめて作りましたぁ、的なその家に住む人たちの顔が見えるようなOne and Onlyな建築。
工場に働く人みんなの士気確認の場としてのコロニア・グエルは円座になって場を囲むようにみんなが座れる。
不特定多数が住む集合建築として作られたためかな、見た目も穏やかな風貌のカサ・ミラ。

そしてサグラダ・ファミリアをひと目見たときに「あっ」と思ったの。
ガウディはこの建物のクライアントを「神様」だと想定して作ってるぞ、と。

100年たってもいまだに建設中。でも時間なんて神様には関係ないって思ってたんだろうなあ。
100年間ほぼ常に予算不足状態で、ガウディは晩年には自分の私財をほぼ全部投入して建設してたみたいだけど、クライアントが神様じゃそれも当然と思ってたんだろうなあ。

神様に気に入ってもらえるように。
そんな観点でものを創るのはピュアな幸せに満ちあふれていたのだろうなあ。

ワタシはラッキーでした。

サグラダ・ファミリアの塔の階段を下りているとき、たまたま下の聖堂で合唱がはじまったのです。すると聖堂一杯に響いた声がそのまま塔の内部を伝わって上へ上へと伝わってくる。

まるで巨大な生き物のように音が伝わってくる。





ココロが震えました。大きな大きな響きでした。どんな演奏なのだろう。ココロが焦って、早く下に降りて合唱を聴きたい!でも階段はとても急でそれに高いところはちょっと苦手。ゆっくりしか降りられない。(写真が階段)
よちよち歩きでやっと下について合唱している人たちを見て唖然としました。

たった40人くらい、一クラスくらいの人数です。それだけの人数の歌声ですが聖堂の天井いっぱいのカテドラル・エコーで増幅されて、大合唱団のように聞こえます。
この巨大な音のかたまりが狭い塔の内部に押し寄せたとき、大河の水が狭いトンネルの中を通過するときに激しく轟くのと同じ作用を引き起こしていたのです!
わたしはてっきり、100人規模の大合唱だと勘違いしていました。

サグラダ・ファミリアのあの塔は実はパイプオルガンのパイプの役目を果たしている。(という説あり。)ワタシもそう確信します。あの塔を昇って換気窓から飛び出した音がバルセロナの街に響き渡る。それを考えてのデザインだったはずです。

神様の家だから。神様をたたえる声が響き渡るように。

プラグインのリバーブで「カテドラル」エコーは知ってたけど、本物のこんな怒濤のような残響を経験したのは初めてです。感動で涙。

こんな貴重な体験がたまたまできたワタシは本当に幸せ者です。
ってことでバルセロナ旅行記は次回に続きます。
| ARTS | 16:36 | comments(3) | trackbacks(0) | pookmark |
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